九十九くんがちゃんに現状を告げた途端、ちゃんは体中の力がなくなったかのようにその場に崩れ落ちた。

 そして、彼女が現れた。

「あらあ、久し振りね、仙人くん。」

 閉じた目を開いて、ちゃんはそう告げた。

 いや、彼女はちゃんじゃない。

、さん・・・?」

 

「そうよお。ずぅっとが起きてたからねえ。今、やっと寝てくれたから、久々に出てきちゃった。」

 小さく舌を出して悪戯っ子のように言うのは、外見的にはどう見ても

 けれども、私は知っている。

 この口調、この目、この微笑みは、。十二年前、我々が『家の悲劇』と呼ぶ事件で殺された、の母親。

 何故、死んだはずのさんと同じ口調で、ちゃんが喋っているのか。

 いや、彼女は本当にだったのか?

 ちゃんは、成長するにつれ、若い頃のさんに生き写しになっていった。

 記憶の中のさんと、見分けがつかないくらい。

嬢? 嬢なのか?」

 龍宮くんが驚いてちゃん(さん?)の前にひざまずく。ちゃん(?)はにこりと笑って、龍宮くんの帽子を取ってかぶる。

「ええ、そうよ。城之介くんとも久し振りになるわね。何と言っても、十二年前に殺されてから、ずっと私はの中で眠っていたんですもの。」

 ああ、一体何なのか。

 の亡霊がに乗り移ったのか?

 それとも、は多重人格で、自分をだという彼女は、のもう一つの人格なのだろうか。

 いずれにしろ、

は、蒼司くんがいないと、生きていけないからね。蒼司くんに会えるまで、はおねんねよ。」

も、消えてしまったようだ。

 

 

 

 

反省会
  自分の中では主人公の過去とか全部わかった上で書いてるからいいけど、読んでる人はわけわかめ。でも終わる。

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